エクストルージョン,エキストルージョン,歯根廷出
extrusion
エクストルージョン(エキストルージョン、歯根廷出:しこんていしゅつ)とは、歯を矯正的に引っ張り出す(廷出させる)ことです。
エクストルージョンは主に、歯肉縁下に虫歯があったり、歯が割れていたりする場合に歯を引っ張り出して、虫歯や歯が割れた部位を歯肉縁上に出すことを目的として行ないます。
エクストルージョンを行なって歯肉縁下の虫歯や歯が割れている部位を歯肉縁上に出すことが出来れば、精密な印象採取を行ったり、細菌感染を起こしにくい環境を作ったりすることが可能となり、結果としてその歯の予後が良くなることが期待できます。
また、フェルールを獲得するという意義もあります。
それ以外にもエクストルージョンは、歯牙移植やガムライン(歯茎の高さ)を揃えるのに応用されることもあります。
エクストルージョンは全ての歯科医院で行われているわけではなく、保険適用でもありません。
(治療費・料金は歯科医院によって大きく異なり、1〜10万円位まで幅があります)
また、歯を引っ張りあげてから骨が出来るまでしばらく待たなければならないので、治療期間は大体1ヶ月以上かかってきます。
歯肉縁下に虫歯や歯の破折がある場合にはエクストルージョン以外にも、クラウンレングスニング(歯冠長延長術)と言って、歯ぐきや歯槽骨を削ることによって虫歯や歯が割れている部分を歯肉縁上に出す治療法もあります。
⇒参考:歯が割れたら、歯を抜くしかないのでしょうか?