顎関節症
TMD、temporo mandibular disorder、temporo mandibular arthrosis
顎関節とは、側頭骨の関節窩と下顎骨の下顎頭によって作られる関節です。
顎関節は蝶番運動に加え滑走運動も行なうことが出来るため、全身の関節の中で最も複雑な動きをすることができます。
下顎窩と下顎頭の間には、関節円盤というクッションのような役割を持った組織が存在します。
しばしばこの関節円盤がずれたりキズ付いたりすることで、顎関節症を引き起こすことがあります。
⇒参考:顎関節症
【蛇足説明】
ちなみに、顎関節にかける関節技をかければ、かなり効くはずですが・・・。顎関節症とは、顎関節に痛みがあったり、口を開けたときにポキッと音が鳴ったりする異常です。
軽度のものも含めると顎関節症の人はかなり多いのですが、特に20代の女性に多く見られます。
顎関節症の分類(日本顎関節学会の分類)
Ⅰ型 : 咀嚼筋障害。(咀嚼筋を押さえると圧痛がある)
Ⅱ型 : 関節包・靭帯障害。(円板後部組織・関節包・靭帯の慢性外傷性病変を主徴候としたもの)
Ⅲ型 : 関節円板障害。
a : 復位を伴う関節円盤転位
b : 復位を伴わない関節円盤転位
Ⅳ型 : 変形性関節症。(顎関節の退行性病変を主徴候としたもの)
Ⅴ型 : Ⅰ〜Ⅳに該当しないもの。
※Ⅲ、Ⅳ型は、積極的な治療が必要
顎関節症の原因
・噛みあわせ
・顎関節への過剰な負担
・頬杖をつくなどの癖
・精神的なもの(ストレス等)
・歯ぎしり、食いしばり
・原因不明の顎関節の骨の吸収
※顎関節症の原因は非常に多様であり、多くの場合いくつかの原因が複合しています
顎関節症の症状
・口を開けたり閉じたりすると「ポキッ」と音が鳴る。(クリック)
・口が開きにくい、開かない。(ロック)
・口を開けたりものを食べたりすると、顎関節部に痛みがある。
※痛みがあったりロックがある場合には、積極的な治療が必要
顎関節症の治療法
・運動療法(筋マッサージ、顎関節可動化訓練、生活指導など)
・薬物療法(非ステロイド系抗炎症薬、中枢性筋弛緩薬、抗不安薬など)
・スプリント療法
・マニピュレーション法
・外科的手術
⇒参考:顎関節症
【蛇足説明】
ちなみに、顎関節症の名前の由来はアゴが「ガクッ」となるからではありません。