J-OPEN,根管開放
J-OPEN(根管開放)とは、歯髄炎が起きて痛みがどうにも我慢できない場合に行う対症療法です。
歯の痛みの原因は歯髄腔の内圧が高くなっていることが原因ですから、歯に歯髄まで通じる穴を開けて内圧を下げれば、とりあえず痛みは治まります。
しかし、J-OPENをすると細菌がどんどん歯の中に入ってきてしまうわけですから、その後の根管治療の成功率が下がってしまうのではないか?という懸念があります。
また、J-OPENを行う際には、溜まった膿を出すために根尖に比較的大きな穴を開ける(根尖孔を拡大する)ことも多いので、それが根管治療の成功率に影響を与えるのではないか?という意見もあります。
それでも痛みを速やかに取ることには変えられないと、大多数の歯科医院では当たり前のようにJ-OPENが行われています。
痛みを早く抑えるために後々大きなトラブルが起きる可能性を増やしてしまうのか?
それとも痛みをしばらく我慢することで将来の不安を少なくするのか?
これについては患者さんの価値観の問題もあるので一概にどちらが正しいとは言えないと思いますが、せめてJ-OPENをする前にはこのようなことについてしっかりと説明をして、より患者さんの納得できる方法を選択すると言うことが必要だと思います。