ストリッピング
stripping
ストリッピングとは、歯と歯の間(隣接面)のエナメル質や詰め物・クラウン(被せ物)などを、ダイヤモンドバーやストリップスなどで削ったり、研磨したりすることです。
特に矯正治療(歯列矯正)を行う際に、歯を並べるスペースを作るために前歯の隣接面を左右0.5mm程削ったりすることがよく行われています。
ストリッピングの適応
・詰め物・クラウンなどの隣接面の研磨。
・非抜歯矯正や抜歯矯正後にスペースが足りない場合。
・ブラックトライアングルが目立つ場合。
矯正治療におけるストリッピングの問題点
ストリッピングは手技的に比較的簡単で、短期間で目的とする量のスペースを確実に作ることができるので、矯正治療の際にしばしば行われますが、以下のような問題点も指摘されています。
・歯が縦長になり、審美的に悪くなることがある。
(元々が横長の歯には向いているとも言える)
・歯と歯は本来「点」で接触しているが、ストリッピングを行うことによって「面」による接触となる。
(接触の様式が変わることによって歯の動揺の仕方が天然歯とは異なったものになる。)
このことが虫歯予防や歯周病に対して不利に働くのではないか?という懸念がある。
・きれいに研磨を行わないと、虫歯や歯周病になりやすくなる。
・ストリッピングで作ることの出来るスペースの量は限られている。
(多くのスペースが必要な場合は、やはり抜歯が必要)