良い治療を受けるためには、患者さんが歯科についての知識を身に付けることが必要です。
なぜかというと、これにはいくつかの理由があります。

歯科医院や治療法を最終的に決めるのは、患者さん本人です。

ですので、歯科医院や治療法などを正確に判断するためには、患者さん自身が歯科についての知識を身に付けることが絶対に必要なのです！

治療には様々な方法があります。例えば奥歯を１本失った場合、通院２回・１万円ちょっとで治療する法もあれば、期間は約半年・治療費は40～50万円もかかる方法もあります。

どちらの方法にもそれぞれメリット・デメリットがあるので、どちらの治療法が良いのかはその内容を理解した上で、患者さん本人が決めなくてはなりません。

しかしここで問題となってくるのが、
「全ての歯科医院がそれぞれの治療方法の説明をしてくれるわけではない!」
ということです。

歯科医院によって行っている治療内容は様々ですが、自院で行っていない治療方法については患者側が質問しない限り説明しないところの方が多いのです！

つまり様々な治療法の選択肢があったとしても、その選択をさせてもらうことなく治療が開始されることがあるのです！

なぜ全ての歯科医院が詳しい説明をしてくれないのかというと、１日にある程度の患者数をこなさないと歯科医院の経営が成り立たなくなってしまうので、1人1人に詳しく説明するための時間を取ることができないからです。

最近ではインフォームドコンセント(患者さんに説明をして、患者さんから同意を得ること)をしっかり行なっている歯科医院も増えてきてはいますが、まだ全ての歯科医院で十分に行われているわけではありません。

歯科治療は、一度やってしまうと後からやり直すことが出来ないものが数多くあります。

例えば、クラウン(かぶせものの歯)をかぶせる際に行う土台を作る治療(支台築造)などは、一度土台を作ってしまうと後から作り直すことが非常に困難で、無理に作り直そうとすると歯が割れてしまって抜歯になってしまうことすらあります。

これはほんの一例ですが、、治療を開始する際にはその治療内容についてしっかり納得した上で行わないと、後からでは取り返しがつかないことがあります。
(治療をやり直せたとしても、治療費や治療期間の問題もありますし・・・)

そのため、治療を始める前にその治療法に関する予備知識を身に付け、後から後悔しないような治療法を選択するということが大切です。
(治療法の良いところだけではなく、悪いところも知っておくことが重要です)

治療を進めていく上で、患者さんと歯医者さんとの間の信頼関係がとても重要になってきます。

しかし、患者さん側が歯科についての知識をある程度持っておかないとコミュニケーションを上手くとることができず、信頼関係を築くのが難しくなってしまうことがあります。

また、患者さんが歯科について詳しければ歯医者さん側も、「お？この人は勉強してきているな。こっちも頑張らないと！」と思い、一段と気合を入れて治療をしようとするものです。