外科矯正

外科矯正とは?

通常の矯正だけでは充分な治療結果が期待できない場合には、顎骨を外科的に手術で切って動かす「外科矯正」が行われることがあります。

かなり本格的な手術が必要になりますが大きな治療効果が期待でき、矯正の中では唯一保険が適応となる場合があります。





外科矯正のメリット

  • 通常の矯正では治療が出来ないような難しいケースの場合でも治療が可能。
  • 通常の矯正よりも大きな治療効果が期待できる。
  • 治療期間が短縮できる場合がある。
  • 保険が適用可能となる場合がある。


外科矯正のデメリット

  • 歯の裏側に装置が本格的な手術が必要。
    (手術は全身麻酔で行い、多くの場合2~3週間程度の入院が必要となります)
  • 手術後に痺れや麻痺が出たり、鼻の変形などが起こる可能性がある。
  • 手術後、顔が腫れる。
    (腫れは3~5日くらいでピークとなり、完全に引くまで約1ヶ月~半年程かかります)
  • 大学病院や、一部の専門的な歯科医院でしか行われていない。


外科矯正の治療期間

外科矯正は手術だけを行うのではなく、通常のワイヤーを使った矯正と組み合わせて行います。治療期間はケースによって違いはありますが、大体次のようになります。


術前矯正(6ヶ月~1年半)
外科手術を行う前に、通常のワイヤーを用いた矯正である程度歯を並べておきます。


入院・手術(2~3週間)
入院期間は2~3週間程度になります。


術後矯正(6ヶ月~1年半)
ワイヤーを用いた矯正で歯並びをきれいに仕上げます。


保定(1~2年)
矯正で動かした歯は元の位置に戻ろうとするので、それを防ぐために「保定装置」というものを装着します。


外科手術後6ヶ月~1年程で手術時に埋め込んだ金属プレート(切った骨を繋げるために使用されます)を除去しますが、この際にも手術が必要となり、1週間前後の入院が必要です。
(吸収性のプレートを使用した場合は、この手術の必要はありません)


外科矯正の費用・料金

保険適用の場合

約50~60万円

外科矯正治療費、術前・術後の矯正治療費、入院費等を全て含んだ治療費の目安です。


知っとくとちょ~得!治療費が10~20万円安くなる!

高額療養費制度を利用すれば、80100円を超える治療費が戻ってきます!この制度を使うためには、

(1)同じ病院で支払った1ヶ月の医療費が80100円を超える。
(2)国民健康保険または社会保険に加入している。
(3)本人が申請を行う。

という条件がありますが、外科矯正手術(20~30万円)にはほとんどの場合適応となります。知らなければ10~20万円丸々損になってしまいますので、ぜひ利用されると良いと思います。

ただし、その人の状況によって多少条件が変わってきますので、詳細については直接病院側にお問い合わせ下さい。

⇒高額療養費制度についてさらに詳しく!



保険外の場合

約100~200万円

外科矯正治療費、術前・術後の矯正治療費、入院費等を全て含んだ治療費の目安です。



矯正に保険は利くの?

矯正は一部の外科矯正を除き、基本的には全て保険外の治療となります。

しかし、口唇裂・口蓋裂や顎変形症で手術が必要であると診断された場合には、保険適応となる場合もあります。

保険が利くかどうかの診断は一般の歯科医院でも行っている場合もありますが、歯科大学付属病院や歯学部のある大学病院であればほぼ確実です。

一般の歯科医院の場合には、保険が利くかどうかの診断を行っているところと行っていないところがありますが、外科矯正まで対応可能な歯科医院であれば保険適応についての診断も行っている可能性が高くなります。

保険適応についての相談をするのであれば歯科大学付属病院や歯学部のある大学病院を受診するのがベストですが、もし一般の歯科医院で相談をしたいのであれば、事前に電話などで保険適応についての相談が可能かどうか問い合わせておきましょう。



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